愛情をかけるために相手を知り尽くす

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『越境トーク』~「未来を生きる子どもたちにいま何を教えるべきか」~

【「奇跡」は不断の努力の積み重ねの先にある「必然」である】

- Vol.10-1 稲作農家:松下さん -

 

越境トーク第10弾は

通常の3倍もの大きな胚芽を持つコシヒカリの突然変異株を田んぼで発見し、その後7年かけて育て上げ、新品種として農水省に登録、「カミアカリ」と命名して世に送り出した有機栽培米生産家の松下明弘さんです。

 

カミアカリは、料理研究家やごはんソムリエ、有名米店の店主など「お米のプロ」が選ぶ「Yahoo厳選米100選」にも選ばれています。

 

仕事稲作・特技稲作・趣味稲作!?

 

松下さんのお宅にお邪魔すると早速田んぼへ案内してくれました。

 

一面稲が植えられている田んぼの一角に、様々な稲が植えられているスペースがあります。

松下さんは、この一角に植えられている稲を見せながら、いろいろなことを教えてくれました。

松下さんの名刺には、
仕事:稲作
特技:稲作
趣味:稲作
と記されていますが、その本領発揮です。

 

『 これは、特別変異を見つけて固定し、自分で作った5品種ほどの稲です。

こっちは、江戸時代から観賞用の稲として栽培されているダイコクという稲です。

これは、アジアやアフリカなど外国の稲、

そしてここからは明治時代から戦前くらいまでの稲が並んでいます。・・・

 

 

稲の知識、各品種のストーリーには物凄く詳しく、稲への熱い想いが伝わってきます

 

どんな物にもストーリーがある


 これは、亀の尾という、明治から大正の代表的な稲です。

その昔阿部亀治という人が、冷たい水の中で育っている稲を見つけて持ち帰り、育て上げた稲です。

この亀の尾のおかげで、当時山形県は大いに救われたのです。

亀の尾はその後品種改良され、陸羽132号→農林1号→コシヒカリへと引き継がれます。

 

 

品種の変遷が一目でわかるように、品種がすべて系統図のように植えられています。

稲は、時代とともに私たちの口に合うように、品種改良され、どんどん変化して美味しくなっていることを知りました。

どんな物にも歴史・ストーリーがあると話す松下さん。

 

自分がつくっているものの歴史をしっかりと学んでいる真摯な姿勢からは、プロの奥の深さを感じます。

 

お米の消費量、知ってる?

 稲の品種だけでも毎年10品種くらい生まれているのですが、その中で10年生き残れる品種は、ほんのひと握りです。


それは、人口減少の上にお米を食べる人も減っているためで、毎年8万トンくらい消費量が落ちており、年間の消費量が現在800万トンを切っています。


日本で生産できるお米は1200万トンほどあるので、お米が余っている状態です。


このため、新しいお米を作っても市場が確保できないのです。

 


ところで、静岡県はお米の自給率は3割程度で、7割を他県から輸入している状態です。

お米の支出金額は静岡市が全国1位、お米の消費金額は浜松市が全国第1位です。

静岡県はものすごいお米を食べる県民なのです。


元々静岡は、家康の影響もあり、昔から、西や東から良いものが入ってくる文化がありました。

支出金額が多いということは、お米にお金をかけているということで、味にもうるさく、良いものを好むということでもあるのです。

 


私(八木)は、よく知りもせず毎日お米を食していたことを痛感しました。

松下さんは、単に稲を栽培するのではなく、

(人を育てることと同じように)相手(稲)のことをよく知った上で、稲に愛情をかけ、稲と対話し、手間と時間をかけて丹精込めて育てていることを知りました。

 

(明日に続く)

 

今日の話が、あなたの気付きになれば幸いです。


「未来を創る子どもの先生」が育つ環境を創っていくために。
志と情熱のある方々と、ご縁で繋がっていけたら幸いです。

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