『英国 幼児教育 英国ストーリー6』

『英国 幼児教育 英国ストーリー6』

英国ストーリー第6弾は、前号に続いてナーサリースクールの話題です。

 

前回娘を日系の幼稚園ではなく、現地のナーサリースクールに通わせたことを書きました。

娘が通っていたナーサリーは、いわゆる私立校です。

公立校は無料ですが、私立校なので、1学期おおよそ900ポンド、当時のレートで18万円ほどかかっています。

もちろん高額です!
(ちなみに、日系の幼稚園はその3倍ほどしていました。恐ろしい金額です。)


私立校なので、前号から書いていることは公立のナーサリーとは少し違いますので、そこは考慮して読んでください。

 

娘が通っていたナーサリーはモンテッソーリ教育を行っていました。

「子どもは生まれながらにして、自分自身を成長、発達させる力をもっている。
このため、子どもの自由を保証し、自発的な活動を援助する存在に徹すること」

こういった理念を大事にして、教育が行われていました。

また、次に示す「整えられた環境」が準備されていることも特徴です。

1 子どもが自由に教具を選べること。
2 子どもがやってみたいと思える、おもしろそうな教具があること。
3 社会性や協調性が促される、異年齢のクラス編成をすること。
4 子ども一人ひとりの発達段階に応じた環境を整え、子どもの自己形成を支援
 できる教師がいること。

 

前号でも話題にしましたが、朝教室には上の1,2を満たすような積み木やぬり絵、そして季節に応じたオーナメントを作れる木の実などがコーナーごとに置いてあります。

子どもたちはやりたいものを自分で選んで取り組みます。


また、授業では、発達段階に合わせて子どもによってやる内容が違っています。

驚くことに、ナーサリーなのに、通知表もあります。

通知表は、数値的な評価ではなく、文章で記述されています。

習と生活における得意なこと、頑張っていることなどが記されている他、言語獲得の進捗状況も示されています。

 


また、行事も季節に応じてあり、クリスマスが近づくと日本のお遊戯会のように歌や劇を練習し、本番はチャーチで披露します。


誕生日会では、クラスみんなで誕生日を祝ってくれます。

誕生日には、親が作ったデコレーションケーキを持っていき、みんなでシェアして食してもいました。

 


さて、ヤマさん(第1弾で登場、私の教え子)とナーサリーについて情報をもらいました。

公立校ではほとんどの場合、プライマリースクールとナーサリーは併設されているそうです。


英国のプライマリーすなわち小学1年生は5歳から始まります。

かなり幼いです。

このため、併設されることで、校長、通う場所、生活リズムなどが変わらないため、小1プロブレムが少ないということです。

 


また、5歳から小学校なので、遊びの要素を取り入れながら学ぶスタンスが強いと言います。

Free Flowというそうですが、教室をいくつかのエリアに分け、エリアごとに「アルファベット」「ロールプレー」「お絵描き」「授業」をローテーションしながら行うそうです。

こうすることで、子どもを飽きさせない工夫があるようです。

 


授業は

differentiation

といって、能力によって区別するそう

です。

 

 

1時間の始めの10分は共通、それ以降は、グループに分かれて授業を進めるスタイルです。

例えば数字を勉強する授業では、
Aグループは1から5までを言う
Bグループは1から10までを昇順降順で言う
Cグループは偶数
………などのようになるわけです。

授業者は毎時間の指導計画を作成し、TA(Teaching Asistant)と打ち合わせ、いくつかのグループをそれぞれが担当して授業を進めるそうです。

 

differentiationの技能は教師に求められるスキルで、
differentiationで指導計画を作成できない、あるいは授業を進められない教員は採用されないそうです。

 

一斉授業に比べて非常に手間はかかりますが、子どもの理解度、スキルなどによってタスクが変わることは理にかなっていると言えます。


ヤマさんからは、アクティブラーニングにつながる興味深い話も聞けたので、
この続きはまた次回に。

 

 

今日の話が、あなたの気付きになれば幸いです。


「未来を創る子どもの先生」が育つ環境を創っていくために。

志と情熱のある方々と、ご縁で繋がっていけたら幸いです。

 

 

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