『褒める と 叱る』

『褒める と 叱る』

「あなたは、いる価値がないですね」


こんなふうに言われたら嫌ですよね?!

こんなにダイレクトに言われることはないと思いますが、もし言われたら、かなり心にグサッと刺さりますよね。

しかし、「お前、ダメだなぁ」という言い方は、案外使ってしまっている人も多いものです。

今日は、褒め方と叱り方を一緒に考えましょう。

 

 

職場で上司から依頼された仕事を期日までに仕上げました。

そんなシチュエーションであなたが上司から褒められます。

 

A:「〇〇さん、文書作るのが早いね。」

B:「〇〇さん、優秀だね。」


どちらの言われ方の方が嬉しく感じますか。

おそらく、Bの方が嬉しいと感じませんか。

 

褒める時の言い方は様々ありますが、考えやすくするために、ちょっと整理して紹介します。

 

人間の意識のレベルを

「環境」「行動」「能力」「価値観・信念」「自己認識」

の5段階に分けた考え方があります。

※自己認識…アイデンティティーや自分の存在そのもの

 

これにあてはめてみると、Aの言い方が、「行動」を褒めているのに対して、Bの言い方は、「自己認識」を褒めていることになります。


少し理解を深めるために、別の例で説明します。

 

 

 

Aさんの机上が整理されてきれいに整っているという状態をイメージしてください。

5つの段階に従ってAさんを褒めてみます。

「机がきれいだね」(環境)

「机をきれいに片づけているね」(行動)

「整理整頓の仕方が上手だね」(能力)

「机上をいつもきれいにすることを大切にしていてすごいね」(価値観・信念)

「あなたは素晴らしい」(自己認識)


もしあなたが言われたら、どれが一番心地よく響きますか。

口調やイントネーション等の要素も影響しますが、上から順に、心に響いてくる感じがすると思います。

最後の「あなたは素晴らしい」は、あなたという存在そのものを褒められているので、一番安心できて嬉しく感じるものです。


ぜひ一度、信頼のおける人に、上の5段階で心を込めて、声に出して言ってもらうと実感できると思います。

私もやってもらいましたが、心を込めて「あなたは素晴らしい」と言われると、(恥ずかしさはありますが)とても嬉しく、力が湧いてきました。


その場の状況にもよりますが、同じ褒める行為でも、どの段階に着目して褒めた言い方かで、相手の満足度も違うわけです。

普段このようなことは意識していなかったと思いますが、あなたはどのレベルに着目して褒める言い方が多かったかわかりますか。
 

 

さて、どの5段階は、叱る場合も同じことが言えます。

例えば、仕事がうまくいかなかった時、上司に指摘されるような場面をイメージしてください。

「あの状況だから、仕方ないね」(環境)

「あの状況では、そうするしかないね」(行動)

「あなたには難しすぎたね」(能力)

「あなたの考え方は間違っていたね」(価値観・信念)

「あなたはいても仕方ないね」(自己認識)

 

もし、あなたが上司に言われたら、どれが一番グサッときますか。

どれが一番受け止められますか。


5つ目のように言われると、存在そのものを否定されてしまうので、かなりきつく感じます。

これも、本当に信頼のおける人に、上の5段階で心を込めて、声に出して言ってもらうと、グサッと実感できると思います。

ただし、あくまでもフィクションだということを忘れないでやってください。
(※分かっていても直接言われるときついです。)


叱る場合も普段無意識に言葉を発していると思います。

子どもを指導したりする時、あなたはどのレベルに着目して叱る言い方が多い傾向があるか分かりますか。

 

自己認識レベルで叱らない


この5段階に区別して考えてみると、褒める場合は、「能力」「価値観・信念」「自己認識」を褒める方が、より相手の心に伝わるということです。

反対に、叱る場合は、「環境」「行動」を叱る方が、より相手も受け止めやすいということです。

「自己認識」のレベルで叱ってしまうと、感情が湧き出てきてしまい、とても素直に受け止められなくなってしまいますね。

 

あなたなら、どう叱りますか?


さて、折角なので、叱り方を一緒に考えましょう。

例えばこんなシーン。

子どもがゲームばかりやるので、1日30分というルールを作りました。

ところがある日、1時間以上もゲームに夢中になっている子どもを見て、頭にきました。

こんな時に、「ゲームはダメだ!」「ゲームのやりすぎだ!」と言っても、なかなか子どもに伝わらないものです。

さあ、どこに着目して叱りますか。


私は、「ルールを破ってはいけない」と、【ルールを破ったという行動】を叱ります。


あなたは、どう叱りますか。

 

 

 

今日の話が、あなたの気付きになれば幸いです。

 


「未来を創る子どもの先生」が育つ環境を創っていくために。

志と情熱のある方々と、ご縁で繋がっていけたら幸いです。

 

 

 

 

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