『マナーの良さ 英国ストーリー4』

『マナーの良さ 英国ストーリー4』

英国ストーリー第4弾は、前回(第3弾)お伝えした英国のマナーについて、引き続き話題にしていきます。

※第3弾を読んでいない方は、こちらから

http://mirai-no-sensei.com/wp-admin/post.php?post=150&action=edit

 


日頃生活していて、「これはないよなぁ」と感じるような、気になるマナーってありますか?

私は、英国から帰国した当時、感覚が異星人になっているので、あれこれ気になったことがあります。

中でも、
「子どもだけで屋外で遊んでいること(A)」
「ファミレスなどで子どもがうるさいこと(B)」
これは気になりました。

 

 

子どもの横には大人がいる

 


Aは、英国では法で決められているとも聞いていましたが、小学生くらいまでの子どもが、家の外で子どもだけで遊んでいる風景を見たことはありません。

例えば、スーパーマーケットの駐車場に車を止め、子どもだけ車内に残して買い物に行けば、児童虐待で警察に捕まってしまいます。

 

これは我が家で実際に起きたことですが、50mも離れていない友だちの家に遊びに行くために、娘が1人で家を出ました。

すると、間もなく、黒人のおばさんが娘を連れて我が家にやってきました。

「ダメじゃないか。子どもだけで出かけさせてはいけない。」と、私たちは叱られてしまいました。

子どもだけで出かける、子どもだけで留守番をする、子どもだけで公園で遊んでいる、こういったことはなく、大人が当たり前に面倒を見る、これは徹底しているように思いました。

 

 

子どもでもマナーを求められる

 

次にBですが、子どもと一緒にいる大人に責任があるのですが、みんなが食事をするようなレストランで、「好きなように振舞っていてもいいんだ」という間違った考え方を子どもに植え付けることになってしまいます。

私の印象ですが、
英国には「子どもでも一定のマナーを求められる」文化があると思います。

 

 

ウィンブルドン 5歳以下は入場禁止!

 

テニスの4大大会の1つ、「ウィンブルドン選手権」は、5歳以下の子どもは入場禁止というルールがあります。

ルールをもう少し詳しくお伝えすると、

『5歳以下は入場禁止、それ以上の年齢になれば入場は可能ですが、チケットは大人と同料金になり、「ほかの観客に迷惑にならないようにしなければならない」とされています。』

つまり、緊張感のあるコートに足を踏み入れるにふさわしい振る舞いをできなければ、たとえ条件の5歳をクリアーしていても、中に入るべきではないということです。

 

英国の5歳児以上は

すでに大人同様の振る舞いを求められる

 

ウィンブルドン選手権以外でも、ロンドンで有名なミュージカルの劇場は、ほとんどすべて乳幼児の入場はできません。

ここでも一般的に5歳以上というガイドラインがあります。

さらに、「子どもの入場に関しては、保護者が同伴のもと、周りのお客様に迷惑(大きな声で叫んだり、泣いたりする、劇場内を歩き回る、飲食をする、靴が隣の人に当たるなど)をかけないというマナーを必ず守れる場合のみ許されます。

万が一、マナーに反すると係員が判断した場合は、退場させられる場合がありますのでご留意ください。」こんな但し書きが添えられます。

子どもは、大人と同料金が適用されることからも、英国で「5歳」というのは、特定の場所において、大人と同様の振る舞いを求められるということなのだと思います。

※ちなみに、ミュージカルによっては年齢制限が違い(ビリー・エリオットは8歳以上、ライオンキングは4歳以上など)があります。

これも実際にあった話です。英国では、年齢で輪切りにするのではなく、あくまでもルールやマナーを守ることができるかどうかを大事にしているのだなと痛感した出来事です。

 

ウィンブルドン選手権では、リセールチケットといって、元々のチケット保持者が帰った場合に、そのチケットが会場内で再び売りに出されるシステムがあり、午後3時以降にチケット・リセールのブースに行けば購入できます。

 

ある日の夕方、私は先述した5歳以下入場不可のルールを知らず、家族(私、妻、2歳の娘)でウィンブルドン選手権に出かけました。

会場に着くと、チケット・リセールのブースに並びました。1時間ほど並んでようやく購入ゲートにたどり着きました。

係員に娘の年齢を尋ねられたので、「2years old」と答えると、
「No!」と入場を断られました。

この時初めてルールを知ったのですが、せっかくここまで並んだのに、なんとか入れないかと交渉を始めると、後ろに並んでいた英国人たちが、
「この子は大丈夫だ。
一緒に並んでいたが騒ぐこともなく、ずっと礼儀正しく列に並んで待つことができた。」と言ってくれたのです。

この後押しがあって入場を許可してもらいました。

もちろん試合観戦中は、娘は静かに(お菓子を頬張りながら)観客席で過ごしてくれました。

「年齢」ではなく「マナーを守れるかどうか」で判断をする。
私にとっては、とても新鮮な出来事でした。

 

英国では、子どもでも一定のマナーを求められますが、皆さんはどう感じましたか。

私は、グローバル社会を生きる子どもたちにとって、国際的に通用するマナーを身に付けることは、必要不可欠であり、子どもにそうしたマナーを身に付けてあげることは、私たち大人の義務ではないかと思います。

グローバル社会で、様々な文化をもつ人と力を合わせ、協働していくには、マナーは大切な信頼の元になるのではないでしょうか。

 

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