『スピーチの極意 Vol.2~上達するための練習』

『スピーチの極意 Vol.2~上達するための練習』

先日『スピーチの極意Vol.1』では、人前で話す時のコツは、自分の感情をプラスに動かし、気持ちを上げて話すことだとお伝えしました。

まだ読まれていない方はこちらから
http://mirai-no-sensei.com/wp-admin/post.php?post=139&action=edit

 

今日は、始めに、感情を動かすことについてもう少し触れておきます。

 

Vol.1で取り上げた「感情を動かすこと」について
心理学の世界では、瞬時に感情を動かすこと➝状態を上げることを、
「ステートを上げる」という表現をします。
ステートとは、端的に言えば「状態」です。

 

そして、心理学の世界では、ステートを上げるために、アンカリングという手法を使ったりします。

 

これまでに、メチャクチャ感動したり喜んだりしたような体験ってありますよね。その時感じた、まさに「心が震えるような」状態(感情)を瞬時に思い起こし、
ステートを上げるという方法です。

(自分にとって)ある特別な音楽を聴くととても興奮するというのもこの類ですし、
イチロー選手がバッターボックスに立った時、お決まりのしぐさをすることは、
最高のパフォーマンスを引き出すためのアンカリングといえます。

 

知らない内にアンカリングを使っている場合も実はあるのですが、
覚えておくと勝負時に活用できる強力なスキルの1つです。
※アンカリングについては、改めてご紹介したいと思います。

 

さて、話を戻して、海野さんに教えてもらったスピーチトレーニングについて、話を進めていきます。

 

 

【1】「体の使い方」

 

2種類のポーズをとって言葉を発してみます。

ポーズA:肩を丸めて下を向いた姿勢で自分の名前をつぶやきます。

ポーズB:胸を張り、顔をやや斜め上方に向けて頑張ると言います。

 

実際やってみてください。

どちらのポーズをとると、やる気ができるのか、
また、落ち込みやすくなるのか、わかると思います。

 

ポーズAの姿勢でやる気を出そうとしても、なかなか難しいです。


ハーバード大学の社会心理学者「エイミー・カディ」は、自信のない時でも、自信に溢れる「力のポーズ」を取ることで、脳内のテストステロンやコルチゾールのレベルが変化し、成功できる見込みも変わるのだと、科学的な根拠をもって話しています。

 

つまり、下を向いて、いかにも自信のない姿勢になると、気持ちまで落ちてきて、ステートが下がるということです。

反対に、顔を上げて、いかにも自信ありげな姿勢になると、気持ちも高揚してきて、ステートが上がるということです。

 

体の使い方次第でステートも変わるということです。

 

この授業でも、子どもたちは、ポーズAをとると、気持ちが落ち込むことを実感します。

 

【2】「演じる」


続いて行った「季節を表現するワーク」は、3人1組となり、3分間の持ち時間で、セリフを使わずジェスチャーや演技だけで、(割り当てられた)季節を表現します。

 

例えば、夏のチームは、「かき氷屋さん」、「かき氷の機械にはめ込まれた氷」、「お店に来たお客さん」を演じ、かき氷から夏を表現するわけです。

各チームともに、企画から練習までを10分足らずで行い、発表を迎えました。

 

 


【3】「聴く側の盛り上げ」


ここで、各チームが発表する前に、海野さんは子どもたちに「観客のコツ」(聴く側の盛り上げ方)を伝えます。

 

良い表現をつくるためには、いかに観客が重要なのかを説きます。

そして、拍手や歓声の練習をしてから、発表会を行います。

 

もちろん各チームの発表は、聴く側の盛り上げもあって盛り上がるので、余計に良いパフォーマンスが引き出されます。

こうして、子どもたちは、恥ずかしさが薄れ、表現することの喜びに似た感情を味わっていきます。

 

 

【4】「感情を動かして読む」

 

続いて文章の朗読です。

「金の卵を産むにわとり」を読みましたが、海野さんの支援で、感情を動かしながら読むことを体験します。

感情を動かすと読み手の声が変わることがよくわかります。

 

 

【5】「スピーチづくり」

 

そして、いよいよスピーチづくり。

始めにスピーチ原稿をつくりましたが、ここでも海野さんの仕掛けがあります。

 

子どもたちは「私の好きなもの」をテーマに、自分の好きなものを思い浮かべ、
海野さんが用意した枠を次々に埋めていくと、2分程度のスピーチができてしまいます。

しかも10分もかからずでできました。

 

 

この原稿づくりは、練習でどんどん上達すると言います。

テーマの例を挙げてもらいました。

「私の好きな人」

「私の通学路」

「私の夢」

「どんな大人になりたいか」

「お気に入りの文房具」などのテーマの他、

「もっと勉強がしやすくなる机の配置」

「運動会を成功させるには」のような提案性があって自分事になるテーマまで、

枠にあてはめながらメモ原稿を作り、しゃべる練習を続けていくと、
子どもはあっという間に上達すると言います。

 

さて、最後にちょっと苦笑い話です。

 

海野さんは、スピーチ発表時に発表者のパフォーマンスを上げるために、
聴く側の姿勢を前のめりにさせようとしました。
※前のめりになって聴いてもらえたら、話す側のパフォーマンスが上がりますよね。

 

海野さんが、
「姿勢を直して、発表を聴く時は、もっと姿勢を前のめりにして聴いて」
と指示すると、子どもたちは、一斉に(背筋をピンと伸ばして)姿勢を正しました。

唯一1人の男の子だけが、「前のめり」の姿勢になって聴こうとしました。

「姿勢を直す」=「背筋がピンと伸びた良い姿勢をとる」という無意識の刷り込みがあるのだと思いました。

話の聴き方、反応の仕方の感覚を変えていくことが、スピーチを上達させる第一歩なのかもしれません。

 

 

今日の話が、あなたの気付きになれば幸いです。


「未来を創る子どもの先生」が育つ環境を創っていくために。

志と情熱のある方々と、ご縁で繋がっていけたら幸いです。

 

 

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