『チャリティーの考え方 英国ストーリー2』

『チャリティーの考え方 英国ストーリー2』

今日は、英国ストーリー(第2弾)です。
先週は、スポンサーシップの話題を紹介させていただきました。

その後ヤマさん(私の教え子です:先週の記事をご覧ください)と話す中で、
彼が英国の学校で行ったチャリティーや、インターナショナルスクールの同僚が行ったチャリティーについて教えてもらったので、紹介します。

 

【英国の学校でのチャリティー】

彼が英国で勤務していた学校は、ナーサリー(3歳相当)から小学5年生までが在籍する300人ほどの規模だといいます。

小学1年生を担任している年に、東日本大震災が起きたそうです。

彼は、少しでも東北の方々の力になりたいと考え、校内でチャリティーを企画しました。

 

その内容は、普段制服を着用している学校ですが、ある日をチャリティーデーに決め、その日だけは1ポンド以上寄付すればジーパンを履いてきて1日過ごすことができるというものです。

 

 

もちろん彼は事前に教頭先生に相談して許可を得て、全校に参加を呼びかけました。

内容について、「えっ!??」と思われた方も多いと思いますが、英国では一般的な趣向だと考えてよいと思います。

この点については、後で話題にすることとして、
結果彼は約500ポンド(当時70000円程度)を東北に寄付できました。

 

【同僚が行ったチャリティー】

彼が現在勤務している学校は、日本にあるインターナショナルスクールです。
幼稚園の年少から小学6年生までが在籍する360人ほどの規模だといいます。

同僚のカナダ人のA先生は、「Terry Fox Run」を企画しました。

Terry Fox Run」は、カナダの国民的英雄であるテリー・フォックス氏(※詳細はインターネット等で確認してみてください。)の遺志を継いでつくられた、がん研究資金を募るチャリティーイベントで世界中で開催されているもの。

同僚が考えた内容は、ある週末に学校近くの公園の周り(1周約500m)を、朝9時から午後2時までの間、何周でもいいので歩く(走っても可)というもの。

事前に参加者(子どもや保護者等)を募り、参加者は当日までにスポンサー(1周歩くごとに寄付してくれる人)を集め、1周歩くごとにいくら寄付してくれるのか、金額を約束しておく。

結果彼は35万円程の寄付を集めることができたそうです。

 

さて、この2つの事例を皆さんはどのように思われましたか?

日本の学校には、あまり馴染みのない取組だと思います。
いずれもスポンサーシップというチャリティーで、日本の街頭募金とは大きく性質が異なる手法です。

英国の学校でのチャリティーは、「生徒指導上規律が乱れるのではないか」という、特に中学校の先生方からの声が聞こえてきそうです。

 

当時ヤマさんは、東北の悲惨な状況を知ってもらうことでみんなの関心を集め、参加者や寄付金額を増やそうと考えました。

そこで、みんなが集まるホールに、被災した悲惨な写真を貼りだしていると、管理職の先生が「(感覚が)違うんだよなぁ。」と、ポツリ。

チャリティーというイベントを楽しむという感覚がないというのです。

もっと参加したくなるように楽しませること。

楽しくなければ、結果的にお金も集まらないといいます。

「多くの方が亡くなり、悲惨な状況なのに、楽しむとは何事だ!」

「大変な状況を訴えて、共感してくれる人に寄付してもらうべきだ!」などのような意見が大半ではないでしょうか。

 

これは、ある意味、「動機優先」なのか、「結果優先」なのかという違いがあると、私は思います。

 

また、同僚が行ったチャリティーですが、当日は集まった人たちが、ワイワイと楽しむ光景があったそうです。

でも、実は楽しむだけではなく、
「この活動を通して、癌のことを知ってもらう機会にする」というメリットや、「(普段あまり顔を合わせることもない)保護者や地域住民が参加することで、コミュニティーを強くする」というメリットもありました。

いわゆるチャリティイベントを楽しむ、寄付金が集まる、癌のことを知ってもらう、人の繋がりができるなど「一挙数徳」というわけです。

 

今日は、2つのチャリティー事例を紹介しましたが、どんな意見や感想をもったでしょうか。

正解はありません、どの考えも有りなのです。

「協働する力」を身に付けることが求められていますが、他国の文化の違いを理解すること、その上で協力しながら問題を解決できること、こういう力を培っていくことが、子どもたちの未来を明るくするのではないでしょうか。

 

 

今日の話が、あなたの気付きになれば幸いです。


「未来を創る子どもの先生」が育つ環境を創っていくために。

志と情熱のある方々と、ご縁で繋がっていけたら幸いです。

 

 

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